移住者インタビュー
INTERVIEW 移住者インタビュー03
白河人との出会い
小松 瑞枝さん
移住時期:2020年
年齢:20代
職業:事務員
出身:岩手県
住まい:白河地域(市内中心部)
——白河市に住んでみてどうですか?
ひとことで言って「田舎過ぎず、都会過ぎない」ということでしょうか。私は地元の岩手県で高校まで過ごし、その後は群馬県の大学に進学したんですが、就職するにも東京など都会ではあまり暮らしたくないという想いがありました。きっとイメージする都会生活が好きじゃないんですね。だからと言って、田舎のコミュニティの距離感の近さは良い面もありますが、私には少し強すぎる気がしていました。
その点、白河は都会ではないですけど、田舎特有のコミュニティの強さもなく、生活の面においても必要なものは、遠出をすることなく普通に手に入れることができる。そんな程よさが心地いい街だと思います。白河の皆さんは、白河を田舎田舎というので、住む前は田舎なんだろうな、と想像していましたが、思った以上に街だったというのが本音です。
——白河との縁をつないだのは「ダルライザー(ご当地ヒーロー)」と伺ったのですが・・・どういうことですか?
ある日テレビを見ていたら、たまたま福島県の紹介をしていて、そこで初めてダルライザーを目にしましてた。私がそれまで見てきたローカルヒーローの造形は仮面ライダー系が多かったんですが、ダルライザーはアメコミ系。「装飾が多いわけではないのに格好いい!こんなヒーローが地方に居るなんて!」と衝撃を受けました。
その後、Twitterをフォローしたり、ダルライザーの映画を観に行ったりしていたらインターンシップの募集があることを知り、勢いで応募したのが白河との縁につながりました。1ヶ月のインターンシップは、参加する前は長いかなと思いましたが、実際に参加すると楽しくてあっという間でした。
ただ、これだけだったら移住はしていないと思います。この時に関わった地域の方たちの存在が大きかったです。多くの自治体が「地域の人たちはあったかいですよ~」と紹介していますが、正直、会ってみないとわからないと考えていました。でも、白河で出会った人はみんなあたたかく、自分を受け入れてくれていると実感できましたし、何よりも自分の地元をもっと盛り上げていこうとしている人が多いと感じました。自分や仕事、地域に誇りや自信を持って、具体的に活動している人がいる。全員が全員じゃないかもしれないけれど、そういう人が居る、ということも移住の決め手として大きかったと思います。「地元好きです!」って堂々と言える人がいる地域ってすごく魅力的じゃないですか。
——白河に来て驚いたことはありますか?
ダルライザーも衝撃的でしたが、白河のコミネスとか図書館を初めて見たとき、びっくりしました。大学で博物館・美術館とか、アートマネジメントとかを多少学んでいたこともあり、文化芸術にお金を掛けられる場所は良い場所だと思っています。「白河って、こういうところにお金が掛けられるんだ!!」って。文化は人が形成するもので、魅力的な文化があるってことは、そこに住んできた人、住んでいる人が魅力的なんだろうなって思っています。人間社会で生きていくわけなので、住むなら魅力的なところに住みたいです。
——白河でやってみたいことはありますか?
色々なことを経験したいと思っています。何事も経験だと思うので。空き家をリノベーションしたり、デザインの勉強をしたり、イベントに参加したり、市内の個人店にももっと行ってみたいと思っています。やってみたいことの回答にはなっていませんが、大切なのは人との触れ合いの中で“自分が”どう思ったか、どうしたいかだと思います。今思えば、自分が移住先を決めた理由も「魅力的であたたかい人たちと出会い、自分も頑張ってみよう(挑戦してみよう)って思うことができた白河で暮らしたい」ってことだったのかなと思います。
——移住を検討している方に一言お願いします。
自分が言えるのは、移住の選択肢の1つにいかがですか、ということですかね。
実際に見てみたり体験してみたりしないとわからないことは多いと思います。
大都市から白河に来て「何もないな」って思う人もいるかもしれないし、田舎から来て「大抵ある」と思う人もいると思います。逆に、大都会から来て「何かがある」と思う人もいるだろうし、田舎から来て「何もない」と思う人もいるかもしれません。
結局自分の価値観に合うかどうかは、来てみないとわからないと思います。
自分は移住しようと思って来てないので、インスピレーションというか、「ここに住もう!」と思った勢いで移住しました。この勢いも実際に来てみないと無かっただろうなぁと思います。