移住者インタビュー
INTERVIEW 移住者インタビュー04
「そこに陶芸があったから」白河へ
吉田直弘さん(左)・室井早紀さん(右)
移住時期:2018年
年齢:20代
職業:(吉田さん)ろくろ職人 (室井さん)イラストレーター
出身:(吉田さん)兵庫県 (室井さん)東京都
住まい:白河地域
お二人の経歴
吉田さんと室井さんは、京都美術工芸大学在学中に、福島県の浪江町一円で生産される大堀相馬焼のインターンシップを経験。以来、大堀相馬焼に魅力を感じ、卒業後すぐに「地域おこし協力隊」に応募。震災等で浪江町から白河近郊に拠点を移していた窯元で活動するため白河市へ移住しました。
地域おこし協力隊を卒業した今も白河に住みながら、吉田さんは大堀相馬焼の職人として、室井さんはイラストレーターとして、それぞれの道を進み続けています。
今のお仕事について教えてください。
(吉田さん)
今は白河市のいかりや商店と西郷村の松永窯相馬焼から製造依頼をもらって頼まれた数を作っています。勤務時間が決まっていないため、土と向き合いながら、やるときは早朝から夜中までずっとやってます。勤務時間が決まっている方が楽かな?と思うときもありますが、自分で自由に決められる方が自分には合ってると感じてます。
(室井さん)
今はキャラクターデザインをメインにイラストレーターとして独立しました。地域おこし協力隊でやっていた活動とは全く違いますが、学生の頃から絵を描くのが好きだったので、インターネットでお仕事をもらって、ずっと家でipadを使って制作しています。陶芸の知識はあるので、時々吉田さんのサポート的なこともしています。
白河に住んでいる中で感じる魅力はなんですか?
(吉田さん・室井さん)
ラーメンやそばのお店がいっぱいあって、どの店も美味しいですね。生活必需品についてもお店が充実していて暮らしやすい地域だと思います。また、近所の方から野菜も山ほどもらえます。やっぱり季節の野菜は熱中症予防にもなるし「この野菜ができたから今はこの季節か」と食卓でも季節を感じることができるのは白河の魅力の一つだと感じます。
逆に住んでみて、苦労したことはありますか?
(吉田さん)
新幹線もあるし、図書館もきれいだし、十分すぎるくらいですが、車がないと不便かもしれません。余談ですが、たこ焼きを食べようと思った時、スーパーで売っているソースが2~3種類しかなかったのは残念でした。試しに食べてみましたが、地元はだし文化だったのでやっぱり味が違うと思いました。ちょっと濃いめだなと。
(室井さん)
冬は寒いので、冬タイヤに替えたり、たまに雪が積もった時の雪かきは大変です。夏は涼しく全然クーラーつけていません。扇風機だけで十分過ごせる地域です。
移住する前と移住した後で変わった白河への印象はありますか?
(吉田さん)
関西に住んでいたので、雪国のイメージしかありませんでした。冬どうしようかなと考えてましたが、白河は意外に降らないんだなというのが印象です。
(室井さん)
私は祖母の実家が会津地方にあって、小さいころから福島には結構来ていたので、懐かしいという気持ちでした。祖母の実家が自然いっぱいで「こんなところに住みたいな」と思っていたので、今はそれが叶ったみたいなところがありますね。
訛りやしゃべり方もあると思いますが、優しく感じる人が多く、地域の人に色々とサポートしてもらってると感じます。
エマノンで色んな人に出会ったり、紹介されたり。そういうコミュニティに誘ってもらえることにとても感謝しています。
※エマノンについての詳細は湯澤さんのインタビューをご覧ください。
これから移住してくる人や、移住を考えている人にアドバイスはありますか?
(吉田さん)
自分のやりたいコトはあった方がいいのかなと思います。白河に住むってなったときに、やりたいことがフワフワしていると、結局何しに来たんだろうとなってしまうから。
とりあえず自分のやりたいことをやって、それを応援してくれる人など、色んな人と知り合ったりとかしていった方が結果的にいい方に行くんじゃないかなと思います。
自分の場合は「将来的に陶芸で食べていきたい」と思っているので、そのためには何歳までに何を経験しておいた方がいいかなどを考えて過ごしています。
(室井さん)
私はもともと漫画をメインに書いていたのですが、今はキャラクターデザインをメインでやっています。結果的にそっちの方が楽しいなと思うようになってきました。自分がキャラクターデザインしたイラストで配信活動したいという方がいることがとても嬉しいです。絵を描くことが好きすぎて、これしかできない。せっかく生きてるから、限られてる時間の中だから、好きなことしたほうが楽しいです。
白河への移住は自分でも思い切ったことしたなと思っています。勘ですね(笑)。結構大事なこと勘で決めちゃうんですよね。でも、東京から出てみて、改めて「よく今まで東京で生きてたな」って思っています。高校の頃、毎日満員電車で登校してて、あれもよく耐えてたなって今はすごく感じています。
白河で生活していると思わぬ所に面白いお店やいい風景があったりするので是非散策してみてほしいです。自然豊かなので季節の移り変わりを意識するとより充実した生活を送れると思います。